女性の品格

2006年12月26日 読書
ようやく趣味の本屋廻りができる時間がもてましたとさ。

ISBN:4569657052 新書 坂東 眞理子 PHP研究所 ¥756

前回の投稿で「バリバリ」という形容は相応しくないですけど、
(いや、経歴を拝見すると「バリバリ」ですけど)できる女性を
体現されているとも言える方が上梓された、女性の為の教養書
です。
いやぁ、学歴だけ高くて品性馬鹿な女性が目立つ(また、そうい
う女性は目立とうとするから始末が悪い)昨今で、素晴らしい
女性は確実にいるんだなぁ、と自分が古い人間になりつつある
だけだ、と悲観・諦観する必要もなくてなんだか心温まりまし
た。

でもまあ、こういう品格が20代くらいからあるか、となると
稀有なんでしょうね。本の中に「女性が男性を育てる」とあり
ますけど、男性も女性が進むべき道を導かないと。

でもまあ、昔から良家でしかも学歴が高い家柄の女性は、
氏が描く女性像の人が多いような気がします。嫌味の無い
上品さがあって、こっちも襟を正したくなります。
それでいて窮屈でない。
だから人を惹きつけるし、一人でも輝ける。

まあ、マスコミとか喧しい女性の喧噪をかいくぐって、つぶ
さに見てみると、こういった女性は意外といらっしゃいます
よね。ただ、そういう人は学歴にあまり興味が無い人が多い
ものですが、坂東氏のように社会的にキャリアもあり、その
上でこういった品性のある文章を書く女性が増えると、日本
女性の未来も明るいのでは、と思いました。

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それに比べて、始末が悪いのは2代目〜3代目位の成金家系…
(ごにょごにょ)
と、こういう事言ってる時点で品性のかけらもない私がいま
したとさ。
ISBN:4537103752 コミック 和気 一作 日本文芸社 2005/02/09 ¥530

 ということで、いつぞや書いた本の続編です。

 前作から読んでいる方にとっては、それぞれの登場人物のその後が見れて面白いです。

というか、やはり京女こそが日本美です。はんなりしながら、しっかり自分の意志を通すって点が。というか、明日香女史が、前作の綾香女史よりアゴのラインに丸みがあって可愛いのだ。

 でも、晴れて芸妓となった明日香女史が、今、某4様(これは無いでしょ…作者様(笑)、って文句言えた義理じゃないのですが)風の中年スケコマ師によって、堕落・転落の道へと引きずりこまれようとしておりまする。

 まあ、毎回「ありえねぇ」という展開があってますけど、まあ、こういうのが少年誌から続く萬画の面白さってことでしょうか。稚拙とは思いつつも、どうしても食指が伸びてしまいます。まあ、政治・経済・裏社会とかいかにも「オトナ」な題材でカムフラージュしてますけど、やっぱ萬画は萬画ですね。夢を与えないと。この点、中年用「少年漫画」といえるでしょうか。
 
 いずれにしても、退屈で辛い日常が、こんな感じでとんとん拍子に成功してゆくような夢・希望は持っていたいものですな。

 でも、私の一番の興味は、梨奈女史が、いつになったら鬼子母神の負の面ばっか見せてないで、丸くなるのかという所ですが(笑)(でも、丸くなったら面白くなくなるだろうな…)
ISBN:4062123444 単行本 魚住 昭 講談社 2004/06/29 ¥1,890

う〜ん。
不完全燃焼、という言葉がまず浮かび上がる。
しかし、この言葉は即座に誤謬があるように感じ、思考は溶いた絵の具のような闇の渦巻きにどれが真実なのかが霧消されてゆく。

それは、まさしく影の総理、野中氏(以下敬称略)の政治スタイルそのものだとも言えるかもしれない。

この本では、単なる上辺だけの新聞やTV放送では知る由も無い、否、それどころか事実を歪曲された認識しかできない事柄の真実が、筆者の類稀なる取材力によって顕かとなっている。しかも、帯にあるように、衝撃的な事実が脈々と。

それからわかることは、いささか自虐めいているが、私がいかにマスコミや本からの言説を鵜呑みにしていたか、その社会操作の有り様だ。私がここで詳しくを書けないほど、込み入った話が書かれているわけだが、今はネット上で、こういった裏事情が、門外漢の私でも聞ける。(まあ、非公式であるために真贋入り混じった言説が跋扈しているわけだが)

しかしながらそれが、この作品の存在意義を薄めているかというと、それは即否定できる。なぜならば、野中が政治生命の終わりを告げるまでをこの本が書ききった事で、日本は真の意味での55年体制的政治手法及びそれに基づく社会的パラダイムを断絶し変容を遂げた事を意味するからだ。

と同時に、日本人の生き方・美徳の精神の変容ももはや不可避的に進行しているのではないか。

私は、本文中のこの一節を見て、はっとした。
本文P.320の一説である。
「独自の国家戦略を持たず、与えられた役割に忠実すぎる野中の弱点は、小渕政権の官房長官時代に露呈する。すでに触れたように野中は、ガイドライン関連法や盗聴法、国旗・国家法、改正住民基本台帳法など国民の基本的人権を制限し、日本を右旋回させる法律を次々と成立させた。後に『なぜこんな法案を成立させたのか』と問われて野中はこう答えている。」

それに対する野中の返答及び、それ以後の筆者の論の展開こそ、この本の価値なので触れないが、私から言わせればその返答は、まさしく「日本」で、哀しいほどに滅私であった。

と同時にそれが結果的には一人相撲の果てに、非常に私的なものとして成案化されてしまったことに唖然とする。その深層にある、種々の行動へと至らしめた負の原動力を考えると、差別の闇の恐ろしさを改めて感じざるを得ない。

いずれにせよ、先ほどから論評であるのに詳述すべきことをしていないのは、私なりの野中に対する敬意であると同時に、もはやここに述べられている差別が、政治が、既に「歴史」として過去になったものとして過度の感傷へ帰す事を拒否したいからである。

 もはや現在は違う。我々には、もう日本国憲法に基づいた戦後日本という社会・国家は存在しない。新たな国家・社会モデルの模索の為に、過去の遺産として参考にはしても懐古に浸っていては何も始まらない。

 もはや20世紀ではないのだ。

 作者の前作「渡邊恒雄 メディアと権力」を手に取ると、その最初に渡邊と野中が会談をしているシーンがある。作者が野中に興味を持ち始めた要因の一つであろう。両者の政治思想・闘ってきたフィールドは全く違えど、同じく20世紀の政治的手法の代表格の一つとして、「歴史」的意味を考える上でも、近いうちに読み進めて行こうと思った。

勝負者論

2004年10月22日 読書
迷ったときは、前に出ろ!―タイガース再生への道、険しくとも
ISBN:4391126931 単行本 星野 仙一 主婦と生活社 2002/10 ¥1,470
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 ということで、私は、有名スポーツ選手や棋界などの勝負師の語り下ろし本が−サクサク読めるのもあって−大好きなんですが、生涯現場主義の私としては、何かと勉強になりますな。
 ということで、今はSDとして経営的側面も持っている、闘将星野(仙)SDの本を借りてちょこっと見たのですが、まあ私にとっては耳が痛い話ばっかりで。
 まあ、本質的に、私は星野さんみたいな有り様は、自分には全くない部分で(てか、私を比較の対象にする時点で間違っているというご指摘はもっともです。もっともですがいいじゃないか、ファンなんだから(居直り))カリスマ性を出されているわけですが、まあ、その勝負理論を聴くと、ほぼ180度といってよいほど違いますな。
 まあ、そんなわけで、私は落合さんみたいに語気を荒げるよりは、冷静沈着なタイプが好きなわけですが、まあ、結果が全ての世界、結果が良ければみな賛美され、そうでなければ、どんな場合でもダメ。まあ、現役の時は自分を信じて、指導者の立場になったら、そこにいる構成員を見て、最適な方法を模索してゆくしかありませんな。しかし、どちらにも共通していることの中で最も重要な事と言ったら、やっぱ「安易に人に流されない」=「信念」の二文字でしょう。
 まあ、私は先崎八段の本のタイトルではないですが、浮き沈みの激しい人生を送ってきているわけですが、やっぱどん底になった時に、カムバックできたのは、やっぱり人から何言われようが、「俺は正しい」と信じてやってきた場合のみでしたね。
 まあ、そろそろ再起不能になる年頃ですし、何度も同じ失敗をしていては学習能力が無い馬鹿ですから、そんな大失敗はしないように、要所要所では、這い上がる時にいつも出す本気になろうかな、と思いつつも、いつも追い込まれないとやらない私は楽天家。まあ、仕事とか自営業ちゅうか、自分に全責任がかかってないときでないと、やる気はでませんわな。責任が分散されてると、どうもいい加減になってしまうのは悪い癖…。
 まあ、昔みたいに、人を出し抜いてまで昇る生き方をせにゃあかんのかね。ま、星野SDもそれだけ、神経を擦り減らす生活で、栄光のかわりに体調を崩されましたが、まあ、元々惜しくないこの身体。そろそろ爪を出しますか。
ISBN:406256839X 文庫 溝口 敦 講談社 2004/04 ¥820
  十年一昔、という言葉がある。
  この言葉を聞いて、ネットをされている方ならば、
 まずIT業界、パソコンや接続速度などのハード環境を
 思い浮かべるであろうが、本書は、現在では消費者金融
 と名を変え、その会長格の人間が軒並み長者番付に載る
 ほどの隆盛を極めている旧・サラ金業者が、「草創・急
 成長期」からの転換を余儀なくされた前後の、武富士を
 始めとした有名サラ金業者の展開を記したノンフィクシ
 ョンである。
  この転換は、ひとえに83年11月における「サラ金規制
 法」制定及び出資法改正による。実際は、バブル崩壊以
 降の方が自己破産者数がひどいのだが、当時、サラ金地
 獄で多くの事件が起き、こういった法整備が起きたのだ。

  しかし、当時の凄まじさは金利を見ただけでも唖然と
 する。
  上限109.5%。ヤミ金融などではない。大手サラ金の上
 限なのである。年利100%を超えているわけだから、
 まさに「倍々ゲーム」なのである。
  高校数学を習った人間ならば、高校1年生の時、数列
 の導入で、生徒に興味を持たせる為に、「お母さんに
『月の小遣い3000円じゃなくて良い。1円から初めて31日
 まで倍にしていってくれるだけいい』って言ってみな」
 といわれた事があるだろう。これこそ倍々ゲームであり、
「1円」という響きに騙されて承諾してしまうと、31日後
 は2^30すなわち、10桁10億単位となり、泣くに泣けない
 事態となるのである。
  数学のこの話は、実際起きている事ではないので、
 体の悪いブラックジョークで済ませられるのだが、83年
 11月までのサラ金貸付は、現実に、この倍々ゲームを
 行っていた。
  すなわち、年利100%において、債務者が返済しな
 ければ、元利均等でも1円貸付で30年後は10億単位の借金
 に膨れ上がることになるのである。そして、勿論貸付は
 当たり前だが、1円や10円などの矮小な金額ではない。
  業者側からすれば、これほど旨い話はないのだが、
 先物取引のように、一方が得をすれば、他方は必ず損を
 するわけなので、債権者が得をすればするほど、債務者
 の皺寄せは甚大なものとなる。事実、83年あたりのサラ
 金にまつわる事件は深刻な社会問題へと化したらしいのだ。
  そういう経緯により、83年11月に改正され、上限40.0
 04%へと引き下げられ、さらにバブル崩壊後の慢性的構
 造不況の中、00年6月さらなる改正で上限29.2%へと引き
 下げられた。
  だが、本当は03年に貸金業法と出資法見直しが見送ら
 れさらなる上限金利引き下げは06年まで先送りされたの
 だ。
  
  私なりの概略は以下の通りなんですが、それにしても
 貧乏人の私は、そもそも借金は死んでもするな、という
 家庭に育った家なので、たとえ1%の金利でも鬼のよう
 に高いと考える、ある意味トヨタ方式(?)な人間なん
 ですが、幼少期、サラ金で一気に家がなくなり、引っ越
 していった友達がいたのですが、これも上限年利109.5%
 で瞬く間に納得。
  ITバブルの時もそうだったのですが、何事も、法整
 備が進んでいないときの金額設定って、整備後から見る
 と、かなりムチャだと思う場合が多いですね。
  そりゃ、子供の頃、親から怖いくらいに、借金だけは
 するな、といわれるのも、無理はありませんな。
 
  時は移って現代。ゴールデンタイムでのソフトな宣伝
 や、昔に比べると大幅に安くなった金利により、認知度
 が高くなった消費者金融。しかし、確か、貸金業者が貸
 付を用意する為に銀行で借りる仕込み金利は3%程度な
 ので、その差は約10倍になるわけですな…。

  というか、銀行って…(以下、自主規制)

  む〜ん、金融って恐ろしい。
  私は、家族が生活できて、年に一回贅沢できるくらい
 のお金があれば、多くは求めません。求めませんから、
 お金に左右される人生だけは送りたくないものですな。
  って、こんな所が法・経済に適性が無い証でしょう
 か?(苦笑)

女帝 6 (6)

2004年8月23日 読書
ISBN:4832227718 コミック 和気 一作 芳文社 1998/05 ¥580

 何気なく読んでみたんですけど…
 メチャ面白い!こりゃあ面白いっすよ、アニキっ!(誰)

 って、オジさん向け劇画なので、どうしても、ソレな部分が
 毎回あるんですが、そういうアレな部分を飛ばしたくなるほ
 ど、圧倒的なストーリーの面白さです。
 (だって子供じゃないし…、マンガでは…、というか、そう
 いうのにはもう飽(以下略))
  事実、私は、そういうシーンは飛ばしました。それよか、
 次がどういう展開になるか、先へ先へとページを進みたく
 なる位の面白さなんですよ、これが。
 「火の国の女」(名前忘れた(爆))の描写が、非常にリアル
 です、色々な意味で。
  
  いやぁ、久々に萬画に熱中しました。まだ、途中までしか
 読んでないんですが、久々に、全巻集めようかな、と思って
 ます。
ISBN:4652021615 単行本 山中 恒 理論社 ¥1,300
 小学校高学年向けの推薦図書になってました。
が!当時の私としては、かなりショッキングな内容で、見ていてドキドキしたものです。装丁も左のようなソフトな感じではなく、ピンクの下地で不規則なラインが散りばめられてると思いきや、二人がキスしているような感じだったし。で、まだ幼い男子陣が、こういうの見ると、「うわっスケベ〜」とスケベ扱いされたのですが、実際見ると、ふとしたきっかけで野郎が女に、女が野郎になるわけですよ。そうなると、野郎の妄想が現実になるのだよH氏!(爆)、今までとは違った視点で物事が見えてくるし、女らしく振舞わなきゃいけなくなったりするわけですが。まぁ、大林監督で確か小林聡美(三谷幸喜さんの奥さん)さんが、文字通り体を張って演技した「転校生」は、これが原作でしたし、階段から転げ落ちると非日常の空間が広がる、というモチーフは色んな所で多用されてますね。(「きまぐれオレンジロード」とか。あれは猫だったかな?)そういったものの原点が、これではないでしょうか?
 ということで、本嫌いだった私ですが、何気にこの本は小学校3年生くらいの時に何かの縁で見てました。確か、「○○くん、だいすき〜、私のお婿さんになって〜」と言っていたクラスメイトの子から勧められたのかな。余談に入ると、当時は男子陣から冷やかされたくない一心で冷たい対応をしていた、という申し訳ない以上に勿体無い記憶があります。ああ、なぜ私に告白してくる人間は、人目を憚らず言う人間が多かったのだ。密会という形なら、私だって酷い対応しなくて冷静に対応できただろうし、何より相思相愛のハッピーエンドになることだってあったかもしれないのに…。(それに、今、冷静になって思い出してみると結構可愛かったのにねぇ。ああ、惜しい。後悔先に立たずでござる)そんなこんなで、時期を逸しまくりの現在、箸にも棒にもつかなくなってきつつある私ですが、一番後悔してるのは、親の仕事の都合で彼女、途中で引越しちゃったんですけど、その時、他の奴から冷やかされないように(田舎に住んでたので、すぐ目ざとく見つける奴が居る))お別れ会の後、皆が散開してから、彼女に謝る事も含めて、別れの挨拶しようと思ったら、もう引っ越してしまっていた、という当時の優柔不断というか、卑怯ぶりが如実に感じられる一件もあったなぁ。

 って、なんでこんな話してんだ。というか、余計嘆かわしくなってきたぞ、今の自分に(爆)

 ちゅうことで、気を取り直して。

 ほいで、笑えたのが、クラス内で幅を利かせていた頭の良い男がいたんですけど、そいつが、「この本を見た奴はエロー、エロー(死語)」と冷やかしていて、私が「おいら見たことある」といったら、早速男子から一斉に「エロー」の大合唱を受けまして(苦笑)今なら笑って見過ごせますが、当時は堅物だったので、何か腹立たしくなり、それがまた、彼らを面白がらせていたものですが、あるときの放課後でした。家に帰って、ちょっと忘れ物があったんで、再び放課後の、人気の無い教室に戻ってみると、学級文庫あたりで、何やら人影が。そして、私に気づいた、その人間はビクッとビクつきます。無理もありません。見てた人間が、冷やかしていた張本人だったわけですから。
 なんか、その日の帰り道は、「勝った…」と優越感に浸ったのを覚えています。そんな彼は、あんな片田舎からエリートコースを進み、まぁ一流な人生を送っているわけですが、今、もし話す機会があって、このこと話してみると、結構面白いかも(笑)
 それにしても、この時、教訓として得たのは、「冷やかす人間ほど、その事を気にしている」でしたね。まあ、考えてみれば当然なことで。だって、「この本エロ(笑)」てわかる為には、自分が見ないとわかるわけないわけでしょ?(笑)

 というのが、しみじみ思い出される本です。イマドキの小学校高学年の子に見せると、どんな風に感じるのでしょうかねぇ(´ー`)
ISBN:456955024X 単行本 藤堂 志津子 PHP研究所 ¥1,262

 「オンナ」では無く、「女性」を磨ける本だと思います。
 (私は男ですがf(^^;)
 
 ということで、これも以前に紹介した本です。
 NZで、直前に滞在した女性が日本女性で、しかも文学女史
で無かったら、この本はおろか、「藤堂 志津子」なる作家
にも一生巡り合えなかったと今でも思うのですが、本当にこ
の本は読んでて味わい深かったです。

 一番気に入ったのは以前書きましたが、
 女性が奢られるということ、ですね。

 「奢られる」という事象に対して、これほどまで深い人間
性が表せる人と出会ったら、かえって、金なんてもんはどう
でも良くなってしまいますね。というか、どんどん奢りたく
なってくるぞ(そうやって、また過去の過ちを繰り返すのだ
な、え?By p)
 でも、今再び考えると、大変そうですね、ここまで繊細に
物事を考える人だと。もっとラクには生きれないものですか、
と人事ながら心配いたしまする。

 しかし、こういう本を見てしまうと…、身の程知らずにも
やはり女性の理想が高くなってしまいますね。f(^^;
やっぱり、機微がわからない人間と長くつきあうほど、大変
なものは無いと思う人間なものでf(^^;そうは言いながらも、
自分は鈍感になりつつある今日この頃、ああ、これでますま
す婚期は遠ざかってゆく…(←足元固めろよ、まず)

海と毒薬

2004年2月9日 読書
ISBN:4101123020 文庫 遠藤 周作 新潮社 ¥362
 思えば、始めてマジメに見た小説かもしれません。私は、
昔は、小説を読むのが大嫌いな人間(今では考えられん)でし
たが、国語のテストの問題で出てきたり、はたまた、読書感
想文の課題で短い(爆)のは無いか、と思ったら、物凄くうす
っぺらい(失礼)小説があり、「これに決めた!」と思って、
見たのが始まりでした。
 というわけで、高校1年生の時、始めてみたのですが、これ
読んだとき、正直、医者って怖いなぁ、いやだなあと思った
記憶しかありません。ほいで、やっぱり許せませんでしたね、
主人公を、どうしても。今考えると、−世間知らずと言う勿
れ−、純粋だったんだなぁ、この私でも。
 しかし、今は、ヘンに「それぞれの立場」的な相対的な見
方が培われてしまって、ただ単純に「悪」なるものを決め付
けられなくなってしまっちゃいました。ある種、大人びた感
覚を持ったわけですが、どこか物寂しさを覚えますね。

 自分らしさ ってなんなんだろう

 今の私自身、そう思うときがたまにありますが、本編で出
てくる登場人物も、どこか空虚感・喪失感があって、今改め
てみると、また違った感覚で見れるかもしれません。まあ、
どう間違っても、その行為に対して是とすることはありませ
んが。