ということで、いつぞや言ってた、NHKみんなのうたでの
「月のワルツ」(みんなのうたにしては)大人気らしいですね。
http://www.ongakudb.com/contents/news.aspx?code=0412280
いや、あれは衝撃でしたよ。あの時は、歌や歌詞とかどうでもいい(失礼)といったのですが、作詞・湯川女史だったんですね(超汗)
歌が良いらしいですが、なんと言うか、個人的には映像がまずありきで、歌は、映像に後押しされた感じがしないでもないです。いわば、アニメやドラマの映像内容の良さに後押しされた主題歌みたいな感じと言ったらよいでしょうか。って、こうやって総体として良さを、どれか一つの素因に限定したがるのは、悪い癖ですな。チーム重視のこの世にあるまじき和の乱し方でござる。やっぱり、他の要素が興醒めするものだったら、当然良いものも色褪せるわけですから、やはり他の要素のクオリティも高かったんでしょうね。私としては、それが分析できない程、映像に圧倒されてしまったので、誰か作詞&歌の良さについて、論じていただけるとありがたいです。
って、なんでいつも、こんなにお茶を濁したくなるのかいね。そもそも関係ない話にそれまくってるし。
ということで、これによると、映像作家さんの名前は、新進気鋭のいしづか女史とのこと。「女史」に関しては予想通りだった(アングルが女性視点が多かったにも関わらず、男性への働きかけが少なかったですからね。)のですが、これほど秀逸な作品を意図的じゃなくこれを作ったらしい、というのは意外です。いや、意図的じゃないからこそ、無限増幅的な連想ができるんでしょうね。私としては、結構、小さい頃、絵本やら近現代の文学の古典、かなり何回も読みこんでらっしゃる印象は受けたのですがね。しかし、ここまで自分の精神に集中するって、かなり大変だったでしょうね。かなり身を削ったんじゃ…。まあ、それが表象家の醍醐味だとは思うのですが、おかげで我々ギャラリーは涙を超えた情動を与えてもらったわけですが。いずれにせよ、具体的には以下の感想で。
ということで、我が家にはビデオが無いし、何よりあの映像は一回(精確には一回半。はじめ、途中から見て衝撃を受けて、その後、時間をちゃんと調べて、空いてる時間に見たのだ。)みただけで、記憶だけで思い出すしかないんですけど、久々に気合入れて感想書きたくなったので、以下に書きます。というか、DVD化されないかなぁ。単に「みんなのうた」ということで、幼児が居る家庭や、純粋に映像表現が好きなクリエイター、そして大学生〜30代前半くらいまでの女性を中心に売れそうな感じがするんだけどなぁ。全然、根拠ないですが。
ということで以下に感想をば。既述の通り、さすがに2ヶ月くらい前に1回(半)きりみただけなので、全然覚えてないので、もう一度映像見れたら洗いざらい書き直ししなければいけないくらい、記憶違い・印象変化等々あると思いますが、そこはご海容をば。(というか、殴り書きとはいえ、これくらい書い(ネタ晴らし)たら、もう殆ど書いたような感じですね(苦笑))
と思ったら、明日7時から9時間労働だった(現在2時過ぎ…)
ということで、またの機会にでも…。
というか、誰か録画してる方がいらしたら是が非でも、お裾分けください(切実)当然の事ながら、対価はお支払い致しますので(って、なんか急に生々しくなったな、おい。)
【以下備忘用】
人形・少女・うさぎ←ルイス・キャロル
オルゴールアナログ時計・宇宙←時間概念。デジタルがないのはポイント。ついつい、宇宙やらの渇いた無機質な非感情の世界では、デジタルでそれを補いかちだけど、それを使ってない事で、かえって、無機質世界で「こころあるもの」の存在が前景化される。円環が多いのも印象的。
オルゴールの人形が擬人化してストーリーへ、そして最後はまた人形として終わる←アニミズム・「おとな」がわからない世界。なんだっけ、あったよなぁ、「鬼の居ぬ間に洗濯」ならぬ「大人の知らない世界」、子供しか見えない話せない擬人的存在とのやりとりって。ホビット?ビルボ・バギンズ?なんか2,3作品はあったような…。
織姫・彦星とまでは全然行かない。恋人未満は言わずもがな、友達未満。なんとなく、異性同士であるものの、ジョバンニとカパネルラみたいな感じ。宇宙だし(ってをい)
あるいは、谷川俊太郎的二十億光年の孤独。永遠に人は他人・世界のすべては知り得ない、ないしは自分は永遠に孤独だということを感情を超克して胸へと刻まれる印象。この意味でアラビックな男性。日本人にとっては遠い存在、他者・異人的存在であるものの、宇宙人のように、完全に遠い存在でない。かといって未開民族だと、思惟足りうる存在とはならない印象なので、文明人で日本人にとって「異人」といったら、こうなるのかなぁ。年齢的に少年(ローティーン)であるのは不可欠。悩み多き人間やこの世代には、自分の疎外感が惹起されるだろうし、それを過ぎた世代には、中年のエア・ポケット状態まで、束の間の安定している精神を再び揺らがせ、脆い故に瑞々しかった感情を呼び覚ます感じ。
目ヂカラを持たせない事で、人物本位でなく遠景本位になってる。時間・空間・対人に対する思惟布置には、効果的。タレ目というか、くすんで虚ろなのも、ついには離人感というか、人間をも物質的存在に還元させるかのよう。とはいっても、ただ単に、人形からの整合性、もしくは宇宙=暗いというイメージからかもしれないが。
いずれにせよ、時間・宇宙・自己存在という哲学的命題(といっても哲学的であって「哲学」ではない。堅苦しい文章使わないし、どちらかというと、右脳的というか脳梁的だから)を喚起させる。ということは、否応無しに、現状の自分を揺らがせるから、思春期過ぎて大人になればなるほど、忘れてた感覚を呼び起こすし、一方で現在の生活がそれの連続であるローティーンには、ちょっと対応しきれないくらいに、凄まじい衝撃は受けそうな気がする。
「月のワルツ」(みんなのうたにしては)大人気らしいですね。
http://www.ongakudb.com/contents/news.aspx?code=0412280
いや、あれは衝撃でしたよ。あの時は、歌や歌詞とかどうでもいい(失礼)といったのですが、作詞・湯川女史だったんですね(超汗)
歌が良いらしいですが、なんと言うか、個人的には映像がまずありきで、歌は、映像に後押しされた感じがしないでもないです。いわば、アニメやドラマの映像内容の良さに後押しされた主題歌みたいな感じと言ったらよいでしょうか。って、こうやって総体として良さを、どれか一つの素因に限定したがるのは、悪い癖ですな。チーム重視のこの世にあるまじき和の乱し方でござる。やっぱり、他の要素が興醒めするものだったら、当然良いものも色褪せるわけですから、やはり他の要素のクオリティも高かったんでしょうね。私としては、それが分析できない程、映像に圧倒されてしまったので、誰か作詞&歌の良さについて、論じていただけるとありがたいです。
って、なんでいつも、こんなにお茶を濁したくなるのかいね。そもそも関係ない話にそれまくってるし。
ということで、これによると、映像作家さんの名前は、新進気鋭のいしづか女史とのこと。「女史」に関しては予想通りだった(アングルが女性視点が多かったにも関わらず、男性への働きかけが少なかったですからね。)のですが、これほど秀逸な作品を意図的じゃなくこれを作ったらしい、というのは意外です。いや、意図的じゃないからこそ、無限増幅的な連想ができるんでしょうね。私としては、結構、小さい頃、絵本やら近現代の文学の古典、かなり何回も読みこんでらっしゃる印象は受けたのですがね。しかし、ここまで自分の精神に集中するって、かなり大変だったでしょうね。かなり身を削ったんじゃ…。まあ、それが表象家の醍醐味だとは思うのですが、おかげで我々ギャラリーは涙を超えた情動を与えてもらったわけですが。いずれにせよ、具体的には以下の感想で。
ということで、我が家にはビデオが無いし、何よりあの映像は一回(精確には一回半。はじめ、途中から見て衝撃を受けて、その後、時間をちゃんと調べて、空いてる時間に見たのだ。)みただけで、記憶だけで思い出すしかないんですけど、久々に気合入れて感想書きたくなったので、以下に書きます。というか、DVD化されないかなぁ。単に「みんなのうた」ということで、幼児が居る家庭や、純粋に映像表現が好きなクリエイター、そして大学生〜30代前半くらいまでの女性を中心に売れそうな感じがするんだけどなぁ。全然、根拠ないですが。
ということで以下に感想をば。既述の通り、さすがに2ヶ月くらい前に1回(半)きりみただけなので、全然覚えてないので、もう一度映像見れたら洗いざらい書き直ししなければいけないくらい、記憶違い・印象変化等々あると思いますが、そこはご海容をば。(というか、殴り書きとはいえ、これくらい書い(ネタ晴らし)たら、もう殆ど書いたような感じですね(苦笑))
と思ったら、明日7時から9時間労働だった(現在2時過ぎ…)
ということで、またの機会にでも…。
というか、誰か録画してる方がいらしたら是が非でも、お裾分けください(切実)当然の事ながら、対価はお支払い致しますので(って、なんか急に生々しくなったな、おい。)
【以下備忘用】
人形・少女・うさぎ←ルイス・キャロル
オルゴールアナログ時計・宇宙←時間概念。デジタルがないのはポイント。ついつい、宇宙やらの渇いた無機質な非感情の世界では、デジタルでそれを補いかちだけど、それを使ってない事で、かえって、無機質世界で「こころあるもの」の存在が前景化される。円環が多いのも印象的。
オルゴールの人形が擬人化してストーリーへ、そして最後はまた人形として終わる←アニミズム・「おとな」がわからない世界。なんだっけ、あったよなぁ、「鬼の居ぬ間に洗濯」ならぬ「大人の知らない世界」、子供しか見えない話せない擬人的存在とのやりとりって。ホビット?ビルボ・バギンズ?なんか2,3作品はあったような…。
織姫・彦星とまでは全然行かない。恋人未満は言わずもがな、友達未満。なんとなく、異性同士であるものの、ジョバンニとカパネルラみたいな感じ。宇宙だし(ってをい)
あるいは、谷川俊太郎的二十億光年の孤独。永遠に人は他人・世界のすべては知り得ない、ないしは自分は永遠に孤独だということを感情を超克して胸へと刻まれる印象。この意味でアラビックな男性。日本人にとっては遠い存在、他者・異人的存在であるものの、宇宙人のように、完全に遠い存在でない。かといって未開民族だと、思惟足りうる存在とはならない印象なので、文明人で日本人にとって「異人」といったら、こうなるのかなぁ。年齢的に少年(ローティーン)であるのは不可欠。悩み多き人間やこの世代には、自分の疎外感が惹起されるだろうし、それを過ぎた世代には、中年のエア・ポケット状態まで、束の間の安定している精神を再び揺らがせ、脆い故に瑞々しかった感情を呼び覚ます感じ。
目ヂカラを持たせない事で、人物本位でなく遠景本位になってる。時間・空間・対人に対する思惟布置には、効果的。タレ目というか、くすんで虚ろなのも、ついには離人感というか、人間をも物質的存在に還元させるかのよう。とはいっても、ただ単に、人形からの整合性、もしくは宇宙=暗いというイメージからかもしれないが。
いずれにせよ、時間・宇宙・自己存在という哲学的命題(といっても哲学的であって「哲学」ではない。堅苦しい文章使わないし、どちらかというと、右脳的というか脳梁的だから)を喚起させる。ということは、否応無しに、現状の自分を揺らがせるから、思春期過ぎて大人になればなるほど、忘れてた感覚を呼び起こすし、一方で現在の生活がそれの連続であるローティーンには、ちょっと対応しきれないくらいに、凄まじい衝撃は受けそうな気がする。
Dolls [ドールズ]
2004年10月15日 映画
DVD バンダイビジュアル 2003/03/28 ¥5,250 1本の赤い紐に結ばれ、あてもなくさまよう男(西島秀俊)と女(管野美穂)、迫り来る死期を悟った老境のヤクザ(三橋達也)と彼をひたすら待ち続ける女(松原智恵子)、事故で人気の絶頂から転落したアイドル(深田恭子)と、そんな彼女を慕い続ける孤独な青年(松重勉)…。 北野武監督が、3つの物語を交錯させながら繰り広げていく…。
----
いつぞやも書きましたが、今日ひょんなことから改めて見た所、
ますます味わい深い作品といった印象を受けました。
いや、それこそ私は、斜に構えてアカデミック性を出している
映画評論家・批評家の方みたいに、ひねくれていたりレトリック
術に長けているわけでもなく、かといって、ハリウッド映画みた
いな、やかましかったり、他の人に言わせると「泣ける」とか
「感動した!」と某首相ばりのコメントが出てくるものにも、
そりゃ良いとは思いますし、実際私も泣いたり感動したりします
が、何かそれだけで、記憶に残らないんですな。
なんか、スッキリ爽やかカタルシス、んで、それで終わり、み
たいな感じが、「良い!」と思う方にとっては良いのでしょう。
その点、それらの映画のような、気持ちがシャキッと一元化さ
れるものとは、対極にある作品だと思います。何かしらの答えと
いうか、明確な映像空間におけるビジョンに導かれるものが好き
な人にとっては退屈だったり、明確な答えが無い分、色んな感情
が増幅されてきて、何か違和感・不消化感・不気味感をもよおす
のかもしれませんね。
私の周りの人の評価の理由を、私なりに想像するとこんな感
じなんですが…、私だと、なんでこんなに吸い込まれるような、
鈍いようでいてどこか精神が浄玻璃のように危うくも美しい透
明感のある世界で眠くなるの…、という感じなんですな。実際、
深夜に見たら瞬く間に眠気が冷めて、鳥肌の連続でした。それ
こそ、青年時代に、何か感動する映画を見て、今の自分の不甲
斐なさにワナワナ拳を握り締めるかのような…(多分、10人中
9人は、この気持ちをわかってくれない。というか、変人扱い
される…、ちゅうか、されてる…(泣)いいのさ、1人でも語ら
える相手がいれば(痩せ我慢&文系時代を懐古…))
しかし、改めてみると、ちゃんと四季の分れ目となる映像が
ちゃんと織り交ぜてあったんですね。日本は突き放した綺麗さ
がありますな。というより、そのように見せていたのかもしれ
ませんが。
それにしても、男は悲運に斃れ、女は悲劇をしょいこむ、
泣けるじゃござんせんか。でも主人公の二人は最後まで、一緒
に居れた。周囲の人間から見ると、これほどの文字通り堕落は
ないのかもしれないけど、最後まで等しくつながっていられた、
という意味では、二人にとっては倖せ、という言葉も二人を結
んでいた一縷に僅かながら残っていたのかもしれません。
ああ、でも辛いですね、やっぱこういうのを見るのは。自分
の色々な過去が思い出されてきて、ああ、あの時こうしておけ
ば良かった、とか、今更どうにもならないのに、ああ、どうし
ているのかな、あいつは、なんてあれこれ振り返ってしまいま
すね。
って何を語っとるんだ私は。さ、現実・現在へ戻らなきゃ。
それでも未来への希望を信じずにはやってられない身分ですから…。
----
いつぞやも書きましたが、今日ひょんなことから改めて見た所、
ますます味わい深い作品といった印象を受けました。
いや、それこそ私は、斜に構えてアカデミック性を出している
映画評論家・批評家の方みたいに、ひねくれていたりレトリック
術に長けているわけでもなく、かといって、ハリウッド映画みた
いな、やかましかったり、他の人に言わせると「泣ける」とか
「感動した!」と某首相ばりのコメントが出てくるものにも、
そりゃ良いとは思いますし、実際私も泣いたり感動したりします
が、何かそれだけで、記憶に残らないんですな。
なんか、スッキリ爽やかカタルシス、んで、それで終わり、み
たいな感じが、「良い!」と思う方にとっては良いのでしょう。
その点、それらの映画のような、気持ちがシャキッと一元化さ
れるものとは、対極にある作品だと思います。何かしらの答えと
いうか、明確な映像空間におけるビジョンに導かれるものが好き
な人にとっては退屈だったり、明確な答えが無い分、色んな感情
が増幅されてきて、何か違和感・不消化感・不気味感をもよおす
のかもしれませんね。
私の周りの人の評価の理由を、私なりに想像するとこんな感
じなんですが…、私だと、なんでこんなに吸い込まれるような、
鈍いようでいてどこか精神が浄玻璃のように危うくも美しい透
明感のある世界で眠くなるの…、という感じなんですな。実際、
深夜に見たら瞬く間に眠気が冷めて、鳥肌の連続でした。それ
こそ、青年時代に、何か感動する映画を見て、今の自分の不甲
斐なさにワナワナ拳を握り締めるかのような…(多分、10人中
9人は、この気持ちをわかってくれない。というか、変人扱い
される…、ちゅうか、されてる…(泣)いいのさ、1人でも語ら
える相手がいれば(痩せ我慢&文系時代を懐古…))
しかし、改めてみると、ちゃんと四季の分れ目となる映像が
ちゃんと織り交ぜてあったんですね。日本は突き放した綺麗さ
がありますな。というより、そのように見せていたのかもしれ
ませんが。
それにしても、男は悲運に斃れ、女は悲劇をしょいこむ、
泣けるじゃござんせんか。でも主人公の二人は最後まで、一緒
に居れた。周囲の人間から見ると、これほどの文字通り堕落は
ないのかもしれないけど、最後まで等しくつながっていられた、
という意味では、二人にとっては倖せ、という言葉も二人を結
んでいた一縷に僅かながら残っていたのかもしれません。
ああ、でも辛いですね、やっぱこういうのを見るのは。自分
の色々な過去が思い出されてきて、ああ、あの時こうしておけ
ば良かった、とか、今更どうにもならないのに、ああ、どうし
ているのかな、あいつは、なんてあれこれ振り返ってしまいま
すね。
って何を語っとるんだ私は。さ、現実・現在へ戻らなきゃ。
それでも未来への希望を信じずにはやってられない身分ですから…。
DVD ハピネット・ピクチャーズ 1998/10/25 ¥3,800
対して、これは独立系の中で始めて感慨を覚えた作品。というか、私自身が本作品のような雰囲気が大好きなのだ。(殆どの方にとっては良い子守唄になりそうですが)
「子供が子供だった時…」
という、アカペラから始まり、人には見えない天使の主人公によるモノクロ世界が流れます。が、その天使が、ある女性に出会い、人から見えるようになった瞬間、映像はカラーに変わり、沈黙の会話に満ちた鈍く暖かで哀しい空間が文字通り色づいてきます。
文系大学生で金は無いけど、暇なら嫌と言うほど有る人間なら見ておいた方が良いと思います。社会人とかになると、これの良さがわかる前に忙殺され、「つまらん」で終わりそうなんで、オススメしません。まあ、独立系とは須らくそういうものが多いのですが、私も、今見たら、多分10分持たずに見なくなりそうですf(^^;
対して、これは独立系の中で始めて感慨を覚えた作品。というか、私自身が本作品のような雰囲気が大好きなのだ。(殆どの方にとっては良い子守唄になりそうですが)
「子供が子供だった時…」
という、アカペラから始まり、人には見えない天使の主人公によるモノクロ世界が流れます。が、その天使が、ある女性に出会い、人から見えるようになった瞬間、映像はカラーに変わり、沈黙の会話に満ちた鈍く暖かで哀しい空間が文字通り色づいてきます。
文系大学生で金は無いけど、暇なら嫌と言うほど有る人間なら見ておいた方が良いと思います。社会人とかになると、これの良さがわかる前に忙殺され、「つまらん」で終わりそうなんで、オススメしません。まあ、独立系とは須らくそういうものが多いのですが、私も、今見たら、多分10分持たずに見なくなりそうですf(^^;
DVD ハピネット・ピクチャーズ 2003/11/27 ¥2,800
ということで、いつぞや言っていた作品です。これを見た当時は、所謂独立系映画の事なんて全く知らなかったし、何より、
今をときめくブラッド・ピットのコーンヘッズ頭に圧倒されて、
ゲラゲラ笑った(をい)記憶しかありません。
しかし、紹介文を見てみると、
「91年度のロカルノ国際映画祭でゴールデンレバード最高作品賞(グランプリ)を受賞しており、その後の彼のキャリアに大いに貢献することにもなった。」
…らしく、自分の映画観が、いかにこういう独立系の方とは一線を画しているのがわかります。
でも、独立系の映画って、本当に胸打つものあったりするんですよねぇ。シベリア超特急とか
やはり、お金が無いので、その哀愁がスクリーンの外にも伝わるのでしょうか監督の純粋な気持ちが投影されやすいのでしょうか、なんかその監督の深い人生観・人間観を見せてくれて味わい深いという言葉では済まされないような、鈍い衝撃を与えてくれるわけです。
ということで…、
「ヘイ、俺の歌を聴きやがれっ!」
ということで、いつぞや言っていた作品です。これを見た当時は、所謂独立系映画の事なんて全く知らなかったし、何より、
今をときめくブラッド・ピットのコーンヘッズ頭に圧倒されて、
ゲラゲラ笑った(をい)記憶しかありません。
しかし、紹介文を見てみると、
「91年度のロカルノ国際映画祭でゴールデンレバード最高作品賞(グランプリ)を受賞しており、その後の彼のキャリアに大いに貢献することにもなった。」
…らしく、自分の映画観が、いかにこういう独立系の方とは一線を画しているのがわかります。
でも、独立系の映画って、本当に胸打つものあったりするんですよねぇ。
やはり、
ということで…、
「ヘイ、俺の歌を聴きやがれっ!」
素晴らしき休日【字幕版】 :「変人」の基準(再掲030706)
2004年2月12日 映画
VHS ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2000/04/21 ¥2,980
先週のニュースをちらほら眺めていたら、
またしても衝撃の文字が。
キャサリン・ヘップバーン氏が死去していた
んですね(享年96歳)
顔は言うまでも無く、彼女の「含み」ある繊
細な演技力、華麗な生き方や愛想を嫌いながら
も非常に社交的で自分の立場を貫くといった双
方併せ持つ芯の通った自己、マスコミすら味方
になるほどのスペンサー・トレイシーとの美し
き愛、などなど彼女の生き方・演義に魅了され
た私としては、この訃報は、残念でなりません。
というか、男らしいんですよね、彼女の生き
方って。「男らしい」ってのは某フェミニズム
みたいな、単なる喧しい運動みたいなものと
誤解される(むしろ彼女の生き方は、「美」と
いう観点でその対極だと思ってます)し、「じゃあ
『女らしい』は褒め言葉ではないのか」と穿った
見方もできるので語弊なのですが、要は打算・
計算というものがなく、また、世間一般の通念
では許されざることでも、悪ぶるのでもなく
悪びれるのでもなく、自分はこういう生き方
しかできない、というある種の正直さをさして
いるのです。
代表作として、たいていの人は「若草物語」
「フィラデルフィア物語」「アフリカの女王」
「旅情」「冬のライオン」「招かれざる客」
「黄昏」等をあげられますが、私としては凡作
と評される「素晴らしき休日」をあげたい。
大学の授業でこれを見たんですが、今まで
漫然と「ああ、そういえばキャサリン・ヘップ
バーンって女優がいたなぁ、オードリーと
よく間違えられるだろうなぁ」というくらい
しか知らなかったのですが、この授業でマイナー
とされる「素晴らしき休日」を観て以来、
私の中で「ヘップバーンと言えば、キャサリン」
となったのを覚えています。
「素晴らしき休日」はマイナー、つまり
あまり市場に出回ってないらしく(今はそうでも
ないかな?)、その一回しか私は見てないのです
が、それでも大体のストーリーは覚えてます。
それほど、私にとっては鮮明な作品でした。
’38年の作品なので、展開はモデレートです
し、内容も基本はスクリューボール・コメディ
(余談だが、「素晴らしき休日」はsophisticated
ではあっても、slapstickは言い過ぎだと思う
のでscrewball comedyというのは語弊がある
と思うのは私だけだろうか・・・)とされて
いるので、 一般受けはしないかも知れませ
ん。というか、コメディーじゃないですよこ
の物語は、私に言わせると。
以前も、この講義を受けたあと、映画フリー
クと名乗る輩(失礼(笑))と、この映画につい
て3時間くらい激論を交わした(ああ、なんて
暇人だBy Yaso)覚えがあるのですが、これは
賛否両論はっきりわかれる映画ですね。しかも
どちらかというと否が多い。
で、否としてた人の評を聞いてみると、大抵は
「コメディと言っておきながら笑えない」
「ストーリーがなってない」
「だから主役がはっきりしない」
「というかリンダ(キャサリンの役どころ)は、
単に金持ちの我侭娘で、現実感覚の無い
変人ではないか」
という浅薄かつ乱暴な措定しかできない、
ア○ども(失礼(笑)それだけ仲が良かった証
ということにしといてください(苦笑))ばかり
で、こいつらが映画、もっと言うなら人生に
ついて語るとは、ちゃん(以下略)
:
:
:
はっ!( ̄□ ̄;)
取り乱しました・・・。(恥)
さて、今、上に書いた冗談は故意です。この
ような感じの手法がスラップスティックだと
思う私としては、これが皆無である「休日」
は、どう考えてもコメディとは思えないわけで
す。なので、これを「コメディ」と位置づけた
人間が悪い。なので最初の批判は、映画よりも
「コメディ」という言葉を先にして映画を観て
いるという点で、批判になっていない。
次に「ストーリーがなってない」「だから
主役がはっきりしない」というのは、私として
は同時に対応できる事柄で、その言の裏に
あるのは、「良い映画というものは主役が
はっきりしていて、主役を一貫してトレース
するものだ」という主役一辺倒の凝り固まった
映画観が表出したものだと言いたい。
そもそも舞台などが明確であるが、配役と
して主役が決まっていたとしても、場面場面
に応じて、どちらが主役になるかわからない
くらい、主脇が入れ替わることがある。
勧善懲悪ものじゃないんだから、その方が、
その作品というものに対して、より愛着という
か奥深さが湧き出てくるというもの。だから
こそ、始めは脇役というか場面にすら出てい
なかったキャサリンが最後は主役になる展開
というものがあってもいいではないか。という
か、そういう展開の作品はあまりなかったの
で、結構私にとっては新鮮だったのだ。
最後の「変人」については、最近私の某ボー
ドゲームでの戦略・戦術法を見て、某氏が私の
ことを、こう評したので、今はあまり使いたく
ない言葉なのであるが、よく、ここでのリンダ
の行動を変人・わがまま呼ばわりする人が多い。
私にとっては、こう評する人の神経を疑う
わけであるが、どうもこれが賛否両論の根本
になっているのだ。というのは、私みたいな
賛成派にとっては、リンダの行動こそが美しい
からだ。
私は個人的に、このリンダの行動をわかり
やすく説明するものとして「女性版・理由な
き反抗」としている。実際は「理由なき反抗」
は’55年と「休日」より20年近く後の作品に
なるのでこの言葉は不適切であるが、なんとい
うか、上流階級であっても、うわべだけで中身
の無い生き方をするくらいなら、いっそのこと
実のある庶民として生きることすら厭わず、
決断する勇気を持っている、そんな自分に正直
な在り方がキャサリン自身の生き方と似ていて、
それ故、役柄としてもぴったりあてはまってい
た感があったのだ。
詳しくは、これから観る人のこともあるの
で書きませんが、やっぱカッコいいんだよねぇ。
姉御肌みたいな感じかと思いきや、頭の良い女
性にはできる、
「相手の事を受容しつつも、その中にうまく自分
の考えを含ませる」
といった切り替えしを見せたりとか、とにかく
一言では表せない、深い人間性を垣間見せてく
れる俳優さんでした。
ああ、私もこれだけ人を惹き付けるような生
き方をしたいものですね。
先週のニュースをちらほら眺めていたら、
またしても衝撃の文字が。
キャサリン・ヘップバーン氏が死去していた
んですね(享年96歳)
顔は言うまでも無く、彼女の「含み」ある繊
細な演技力、華麗な生き方や愛想を嫌いながら
も非常に社交的で自分の立場を貫くといった双
方併せ持つ芯の通った自己、マスコミすら味方
になるほどのスペンサー・トレイシーとの美し
き愛、などなど彼女の生き方・演義に魅了され
た私としては、この訃報は、残念でなりません。
というか、男らしいんですよね、彼女の生き
方って。「男らしい」ってのは某フェミニズム
みたいな、単なる喧しい運動みたいなものと
誤解される(むしろ彼女の生き方は、「美」と
いう観点でその対極だと思ってます)し、「じゃあ
『女らしい』は褒め言葉ではないのか」と穿った
見方もできるので語弊なのですが、要は打算・
計算というものがなく、また、世間一般の通念
では許されざることでも、悪ぶるのでもなく
悪びれるのでもなく、自分はこういう生き方
しかできない、というある種の正直さをさして
いるのです。
代表作として、たいていの人は「若草物語」
「フィラデルフィア物語」「アフリカの女王」
「旅情」「冬のライオン」「招かれざる客」
「黄昏」等をあげられますが、私としては凡作
と評される「素晴らしき休日」をあげたい。
大学の授業でこれを見たんですが、今まで
漫然と「ああ、そういえばキャサリン・ヘップ
バーンって女優がいたなぁ、オードリーと
よく間違えられるだろうなぁ」というくらい
しか知らなかったのですが、この授業でマイナー
とされる「素晴らしき休日」を観て以来、
私の中で「ヘップバーンと言えば、キャサリン」
となったのを覚えています。
「素晴らしき休日」はマイナー、つまり
あまり市場に出回ってないらしく(今はそうでも
ないかな?)、その一回しか私は見てないのです
が、それでも大体のストーリーは覚えてます。
それほど、私にとっては鮮明な作品でした。
’38年の作品なので、展開はモデレートです
し、内容も基本はスクリューボール・コメディ
(余談だが、「素晴らしき休日」はsophisticated
ではあっても、slapstickは言い過ぎだと思う
のでscrewball comedyというのは語弊がある
と思うのは私だけだろうか・・・)とされて
いるので、 一般受けはしないかも知れませ
ん。というか、コメディーじゃないですよこ
の物語は、私に言わせると。
以前も、この講義を受けたあと、映画フリー
クと名乗る輩(失礼(笑))と、この映画につい
て3時間くらい激論を交わした(ああ、なんて
暇人だBy Yaso)覚えがあるのですが、これは
賛否両論はっきりわかれる映画ですね。しかも
どちらかというと否が多い。
で、否としてた人の評を聞いてみると、大抵は
「コメディと言っておきながら笑えない」
「ストーリーがなってない」
「だから主役がはっきりしない」
「というかリンダ(キャサリンの役どころ)は、
単に金持ちの我侭娘で、現実感覚の無い
変人ではないか」
という浅薄かつ乱暴な措定しかできない、
ア○ども(失礼(笑)それだけ仲が良かった証
ということにしといてください(苦笑))ばかり
で、こいつらが映画、もっと言うなら人生に
ついて語るとは、ちゃん(以下略)
:
:
:
はっ!( ̄□ ̄;)
取り乱しました・・・。(恥)
さて、今、上に書いた冗談は故意です。この
ような感じの手法がスラップスティックだと
思う私としては、これが皆無である「休日」
は、どう考えてもコメディとは思えないわけで
す。なので、これを「コメディ」と位置づけた
人間が悪い。なので最初の批判は、映画よりも
「コメディ」という言葉を先にして映画を観て
いるという点で、批判になっていない。
次に「ストーリーがなってない」「だから
主役がはっきりしない」というのは、私として
は同時に対応できる事柄で、その言の裏に
あるのは、「良い映画というものは主役が
はっきりしていて、主役を一貫してトレース
するものだ」という主役一辺倒の凝り固まった
映画観が表出したものだと言いたい。
そもそも舞台などが明確であるが、配役と
して主役が決まっていたとしても、場面場面
に応じて、どちらが主役になるかわからない
くらい、主脇が入れ替わることがある。
勧善懲悪ものじゃないんだから、その方が、
その作品というものに対して、より愛着という
か奥深さが湧き出てくるというもの。だから
こそ、始めは脇役というか場面にすら出てい
なかったキャサリンが最後は主役になる展開
というものがあってもいいではないか。という
か、そういう展開の作品はあまりなかったの
で、結構私にとっては新鮮だったのだ。
最後の「変人」については、最近私の某ボー
ドゲームでの戦略・戦術法を見て、某氏が私の
ことを、こう評したので、今はあまり使いたく
ない言葉なのであるが、よく、ここでのリンダ
の行動を変人・わがまま呼ばわりする人が多い。
私にとっては、こう評する人の神経を疑う
わけであるが、どうもこれが賛否両論の根本
になっているのだ。というのは、私みたいな
賛成派にとっては、リンダの行動こそが美しい
からだ。
私は個人的に、このリンダの行動をわかり
やすく説明するものとして「女性版・理由な
き反抗」としている。実際は「理由なき反抗」
は’55年と「休日」より20年近く後の作品に
なるのでこの言葉は不適切であるが、なんとい
うか、上流階級であっても、うわべだけで中身
の無い生き方をするくらいなら、いっそのこと
実のある庶民として生きることすら厭わず、
決断する勇気を持っている、そんな自分に正直
な在り方がキャサリン自身の生き方と似ていて、
それ故、役柄としてもぴったりあてはまってい
た感があったのだ。
詳しくは、これから観る人のこともあるの
で書きませんが、やっぱカッコいいんだよねぇ。
姉御肌みたいな感じかと思いきや、頭の良い女
性にはできる、
「相手の事を受容しつつも、その中にうまく自分
の考えを含ませる」
といった切り替えしを見せたりとか、とにかく
一言では表せない、深い人間性を垣間見せてく
れる俳優さんでした。
ああ、私もこれだけ人を惹き付けるような生
き方をしたいものですね。
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王立宇宙軍〜オネアミスの翼〜
2004年2月2日 映画
DVD バンダイビジュアル 1999/08/25 ¥9,800
これは好きだったな〜。アニメは最近は全然見ないけど、昔は
結構見てました。興業的にはうまくいかなかった作品らしいんですが、庵野氏が作画してたり、音楽が坂本教授だったり、主人公
の声森本レオ氏だったり、とあるレポーターを徳光さんがやって
たりします。
って、いかん。おちゃらける感じの作品じゃありません。
始めは、とっつきにくいかもしれませんが、後からグッとくるセ
リフが一杯あります。これを見た後、純粋な気分になれるのは確
かです。私が子供の頃好きだった、「硬質の美」が表象されてま
す。
これは好きだったな〜。アニメは最近は全然見ないけど、昔は
結構見てました。興業的にはうまくいかなかった作品らしいんですが、庵野氏が作画してたり、音楽が坂本教授だったり、主人公
の声森本レオ氏だったり、とあるレポーターを徳光さんがやって
たりします。
って、いかん。おちゃらける感じの作品じゃありません。
始めは、とっつきにくいかもしれませんが、後からグッとくるセ
リフが一杯あります。これを見た後、純粋な気分になれるのは確
かです。私が子供の頃好きだった、「硬質の美」が表象されてま
す。