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キライでも、なぜか気になる人がいるわけ
(All About - 11月20日 08:52)

イライラさせる人の中に、あなたは何をみるのか?
■どうしてイライラさせる人がいるの?

 新しい付き合いが始まると、どうしても苦手な人、イライラしてしまう人が出てきますよね。キライなのになぜかその人のことばかり思い出してムカムカしたり、つい悪口が出てしまう、ということは誰でも経験したことがあるのではないでしょうか?

 たとえば、いつも真摯に人に接したいと思っている人は、チャラチャラした人が苦手だったりします。また、いつも堂々とプラス思考で人に接したいと思っている人は、ビクビクしてネクラに見える人が好きになれなかったりします。

 これはどうしてなのでしょう? 実はそのキライな相手に、自分の心にも潜む「共通の人間性」を感じるからなのかもしれません。

■キライな人は自分が消したい“もう一人の自分”

 人間には誰でも、意識の部分で「自分はこういう人間だ」と思っている姿とは相容れない、むしろキライで否定したい性質や考え方を無意識のなかに持っています。これをユングは「シャドー」と名づけました。

 たとえば、自分を正直者だと思っている人の無意識の部分にずるくて卑怯なシャドーがあったり、大胆な人の無意識の部分に臆病なシャドーがあったりします。また、優しい人のなかに、自分でもびっくりするくらいの冷たいシャドーが隠れていることもあります。

 どうしてもキライなのになぜか気になってしまう人がいるのは、その相手に自分が消し去りたい「もう一人の自分」を見るからなのです。それが“シャドー”です。この心の動きをユングは「投影」と呼びました。

■キライな相手との出会いは「シャドー」に気づくチャンス!

 シャドーは誰の心にも潜むもので、消し去ることはできません。自覚している自分像だけでなく、シャドーも含めてすべてが自分だからです。したがって、それを否定するのではなくまるごと受け止める必要があります。

 「この人、なんかイライラする」と思う相手に会えたということは、自分のなかのシャドーを自覚できるチャンスでもあります。なにしろ、シャドーは無意識の中にあるために、自分では気づきにくいものなのです。

 キライな相手に会ったときには、その人のどこが自分をイライラさせるのかをよく観察しましょう。その部分が特定できたら、「自分にもそんな一面があって、それを否定したいから拒否反応が起こってるんだな」と、感じることが大事です。

■いろいろな人と付き合うのが大切なわけ

 そして、自分のシャドーを受け止めたら、意識の上でコントロールしていくように心がけるといいのです。いつもは気が付かなくても、心が不安定になったりすると、シャドーがひょっこり意識の上に顔を見せることがあるからです。

 たとえば、いつもは優しい人がふさぎこんだときに、思わぬ残酷な言葉が出てしまったり。明るくリーダーシップをとっている人が、ちょっとした挫折をきっかけにオドオドしてしまったり。しかし上でも述べたように、シャドーは誰にでもあるものなのですから、自覚しても憂えることはないのです。

 ただ、心が不安定なときにシャドーに急に気が付くと、「私ってこんな卑怯な人間だったんだ」「本当の自分ってイヤな奴なんだな」などと、自信を失いかねない危険性があります。

 そんなとき、「キライな人」「イライラさせる人」との付き合いの中で、自分のシャドーにあらかじめ気付けていたら、シャドーが出すぎて自己嫌悪に陥らないようにセーブすることもできますし、人を傷つけることもなくなります。

 そういう意味でも、キライな人を含めていろいろな人と付き合うのはとても大切なことです。みなさんも、さまざまな出会いの中から、自分と向き合うためのヒントを見つけてみませんか?

【ストレスガイド:大美賀直子】

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ユングがこんなに一般的に語られる世の中になってきたのね。
世の中ストレス社会なんだろうか。なんだろうな。

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