毎日の嫌な学生生活
僕がいつもポツンとしているのを見て
あいつは よく話しかけてきていた
僕が 悪く思わなかったのは
決して 何かを期待するのでもなく
させるのでもなく
さりげなく 僕に接してくれた事だった
そんなあいつに 好きな子ができた
そんな事には全く興味が無かった僕は
あいつが どういう子を好きになったのか
わからなかったし わかろうともしなかった
ある日の放課後
僕は いつものように 拘束された
この世界から 早く逃れようとしていると
とある女の子から 別棟へと呼び出された
どういう人間なのかはおろか 顔も
いまいち はっきりとした記憶が無い
それなのに 彼女は
どぎまぎしながら手紙を僕に渡し
足早に去っていった
中身は 僕には見る気がしないものだった
それから数日後
あいつも 意を決し 好きな子へ手紙を
送ったようだった
そのせいか 勉強に全く手がつかず
授業中に ちらっと眺めてみると
あさっての方向をずっと眺めていた
その日の最後の授業は別棟で理科の実験だった
遅くなった為 他の人間は放課していた
その途中で 僕は 彼女に出会った
彼女は僕に気づかずに 他の女性と
何かしらの紙を回し読みして
にやにや していた
そして その内の一人が 嘲り笑った
僕は ぞくっとした
遠巻きに見えた その紙は あいつが
書いていた手紙だったからだ
僕は 醜悪な生物を見たかのように
思わず目を背け その場を忌避した
急いで家に帰り 僕は救いを求めるかのように
勉強をし始めた
しかし 全くといって良いほど
それは進まなかった
しばらく 途方に暮れた後
僕は 恐る恐る 彼女からの手紙を
じっくり 見てみることにした
そこには きらびやかで 楽しげな
美辞麗句が並べ立ててあった
そのことが かえって 僕の嫌悪感を
増幅させた
彼女と その友人が いやらしく笑う顔
が思い出される
僕は思わず彼女の手紙を破り去った
翌日
僕はあいつに合わす顔が無かった
何も知らないあいつは いつものように
僕に話しかけてくる
僕は それを拒否した
いや それを受け取る資格が今の僕には
無かった
それから 僕は ふたたび一人になった
今日も こうして屋上から 空を眺めている
晴天の青空は 何にも増して綺麗な姿を見せる
なのに 台風の際の 荒れ果てた姿と言ったら!
いつもは 空の親しみしか憶えていなかった
僕の心に その日から 汚濁した乱雲の空の
姿が映し出されるようになった
僕がいつもポツンとしているのを見て
あいつは よく話しかけてきていた
僕が 悪く思わなかったのは
決して 何かを期待するのでもなく
させるのでもなく
さりげなく 僕に接してくれた事だった
そんなあいつに 好きな子ができた
そんな事には全く興味が無かった僕は
あいつが どういう子を好きになったのか
わからなかったし わかろうともしなかった
ある日の放課後
僕は いつものように 拘束された
この世界から 早く逃れようとしていると
とある女の子から 別棟へと呼び出された
どういう人間なのかはおろか 顔も
いまいち はっきりとした記憶が無い
それなのに 彼女は
どぎまぎしながら手紙を僕に渡し
足早に去っていった
中身は 僕には見る気がしないものだった
それから数日後
あいつも 意を決し 好きな子へ手紙を
送ったようだった
そのせいか 勉強に全く手がつかず
授業中に ちらっと眺めてみると
あさっての方向をずっと眺めていた
その日の最後の授業は別棟で理科の実験だった
遅くなった為 他の人間は放課していた
その途中で 僕は 彼女に出会った
彼女は僕に気づかずに 他の女性と
何かしらの紙を回し読みして
にやにや していた
そして その内の一人が 嘲り笑った
僕は ぞくっとした
遠巻きに見えた その紙は あいつが
書いていた手紙だったからだ
僕は 醜悪な生物を見たかのように
思わず目を背け その場を忌避した
急いで家に帰り 僕は救いを求めるかのように
勉強をし始めた
しかし 全くといって良いほど
それは進まなかった
しばらく 途方に暮れた後
僕は 恐る恐る 彼女からの手紙を
じっくり 見てみることにした
そこには きらびやかで 楽しげな
美辞麗句が並べ立ててあった
そのことが かえって 僕の嫌悪感を
増幅させた
彼女と その友人が いやらしく笑う顔
が思い出される
僕は思わず彼女の手紙を破り去った
翌日
僕はあいつに合わす顔が無かった
何も知らないあいつは いつものように
僕に話しかけてくる
僕は それを拒否した
いや それを受け取る資格が今の僕には
無かった
それから 僕は ふたたび一人になった
今日も こうして屋上から 空を眺めている
晴天の青空は 何にも増して綺麗な姿を見せる
なのに 台風の際の 荒れ果てた姿と言ったら!
いつもは 空の親しみしか憶えていなかった
僕の心に その日から 汚濁した乱雲の空の
姿が映し出されるようになった
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