ここ数年、センター試験の日は、いつも天候が悪い
ですね。まあ、私は、この試験に何度もお世話になっ
ている人間なんですが、いつも緊張しぃの私としては
嫌な気持ちしか印象を持っていません。

 というかだね、石岡君。
 人間というものは、焦る時期で3つのタイプに分か
れるのだよ。
 まず、ある事柄が起きる前で焦るタイプ。これは、
実は、用意周到な人間だからこその裏返しだけど、あ
まりにもそれが過ぎると、そればっかり頭から離れら
れなくなって、結局狭い世界で生きるしかない人間に
なるだろう。また、「それしかない」と自分に言い聞
かせている面もあるので、その事柄で失敗したら、人
生何もかもダメ、という脆さもあるようだ。ふっと力
を抜いて、そっと脇道に咲く、名も無い花をゆるやか
に慈しむ気持ちを持てるようになれば、鬼に金棒だと
言うのにね。
 次に、本番中に焦るタイプ。これは、いつも努力す
るのに報われない、という人が多いだろう。確かに、
その物事に対して報われないってことで不遇だし、そ
れが何度も続くと、事柄が起きる前でも焦るようにな
ってしまって大変だ。でも、大体、こういう人は苦労
が多い分、他人に優しくて、小さな幸せが一杯起きる
人生を得られるだろう。というより、そもそも、いわ
ゆる兄弟の真ん中の子的な、あまり自己主張しない、
家庭の潤滑油的な人にこのタイプが多いから、他人に
優しく、平凡だけどボディーブローのようにじわじわ
とこみあげる幸福を得て当然と言えば当然なのだが。
 最後に、事が終ってから焦るタイプ。後の祭りとは
良くいったもので、このタイプはじっと考えるより、
まず行動が先に出るタイプが多いみたいだね。だから、
とりあえず、その現場には誰よりも早くスタンバイす
るけど、肝心の準備・用意の方が全く追いついてない、
という人が多いようだ。もっとじっくり考え、準備し
てから事に当たれ、と言いたくなるけど、そもそも、
そういう人間は、「やってみないとわからない」とい
う中心教条があるわけだから、言ったところで犬に論
語というものだ。それよりも、否が応でもその事柄に
関する事をやらざるを得ない環境に身を置かせ、尊敬
・切磋琢磨できる師・友人に出会うようにした方が良
いだろう。ただ、これはあくまで、その物事にしがみ
つかせようと仮定した場合だ。こう断ったのは、こう
いう人間は、行動力と度胸の大きさでは前の二者に比
類するべくもなく優れているから、なまじ学者タイプ
にしようと「角を矯める」と、大物・英雄タイプとい
う類稀な性格を殺すことになるだろう。

 と、私の頭の中の某氏(謎)が語っております。まぁ、
人には3つともあって当然なんですが、この内、どれ
が一番傾向が強いかで、このように大別されると語っ
ておるのですが、いかがなものでしょうか。

 はぁ。それにしても。

 自分だけの心配なら、自分だけ悲しんだり、悔しが
ったり、未熟さを戒めるだけで済みますけど、他所様
になると、それだけじゃないですからなぁ。
 改めて、監督・上司といった指揮官業って難しいな、
と思う今日この頃。

コメント